〜日本の復興: 希望の庭〜
庭のコンセプト
2011年3月11日14時46分、日本で起こった未曾有の大災害を基に、この庭をデザインしました。
庭の中央にある池の中には、荒れ狂う黒い水を用いる事により、当時の津波の様子を表現しています。
その津波は恐ろしい程に全てを飲み込みますが、やがて海への帰り道を静かに戻ります。
そして何事もなかっ たかの様に、新しい日々がまた始まります。
その荒々しく波立つ（＝津波）池の中央に据えられた景石により、 人間の生に向かうたくましさを表しました。
そして、横に植えられた一本の松の木は、全ての生きとし生きる者への希望の象徴です。
岩手県陸前高田市には、かつて約２キロに渡り６万本以上の松の木が防風林として植えられていましたが、
あの大地震によって起こった恐ろしい津波により、それはほぼ壊滅状態となってしまいました。
しかしそこには奇跡的にも一本の松の木が被害を逃れて残りました。
その松の木は何ものも恐れない強さと、また、未来へと続く希望として、私達にとって‘希望のシンボル’となりました。 (写真1).
日本庭園の様式の一つでもある‘枯山水’を池の周りに施し、その据えられた石により日本列島を形作りました。またそこに咲く草花が、
明るい未来の兆しとして、命の息吹を運んでくれます。
この悲しい災害を通し、私達は世界中の人々からたくさんの励まし、勇気、また希望を頂きました。
その世界中から頂いた多くの国際援助を表現する為に、植栽は英国のものを使いました。
また、ふたつあるなだらかな曲線の植栽地は、握ぎり合う手の形をしており、それぞれに一本ずつの木を植える事によって
‘輪（アーチ）’＝‘共存’を表現しました。
それは、これからの未来に向けて、“世界は一つ“である事を意味します。
RHS Hampton Court Palace Flower Show 2012
Leaflet design by Satomi Tomono（Freelance graphic designer )
RHS主催 ハンプトンコートパレス フラワーショー2012 /More info http//www.makiko-designstudio.com/
イギリスで開催されました、RHS主催
(*1)ハンプトンコートパレスフラワーショー2012では、被災された地域を思いコンセプトガーデンとしての出展に臨みました。また、出展を通して募金活動も行いました。
この ‘日本の復興：希望の庭’ と題した作庭を通し、イギリス現地では募金活動も行い、￡800 / JPN 89, 360円 ( 8/8 ’12のレート)
を募る事が出来ました。
岩手でのフラワーメドープロジェクトへの基金の一部として、‘3.11 Garden
Charity’へお届けしております。
ご賛同下さいました皆様に心より御礼を申し上げます。
2012年の初めから何度も岩手県の陸前高田市を訪れ、‘3.11 Garden Charity’（ガーデニング誌 ’BISES' を中心に設立された被災地支援団体）、Green Fields によるフラワーメド―つくりのボランティア活動に参加致しました。
震災によってもたらされた多くの心の傷も、国境を越えた支援により心温かな安らぎを、感じられた人々の姿にもたくさん触れました。
このお庭を作庭することにより 英国や世界中から頂いた支援や応援に感謝の気持ちを表現したいとお庭のデザインに挑戦致しました。
緑地の再建は被災した方々の希望になると信じています。
木々や花々が大地に根つき、成長していく姿が被災地の人々の生きる希望となり、また希望の灯となって灯り続けることを心より願います。
Garden Charity UK
代表 佐藤麻貴子
ガーデンデザイナー / makiko design studio
Garden Charity UK
makiko design studio
Tel: Japan / Tokyo +81(0) 90 5536 7964
UK / London +44(0) 77 4740 4697
Garden Charity UK /
代表 佐藤麻貴子
< makiko design studio / ガーデンデザイナー >
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*1王立園芸協会（Royal Horticultural Society、略称RHS）は、1804年にイギリス、ロンドンにおいて設立されたロンドン園芸協会（Horticultural Society of
London）を前身とする団体。イギリスのみならずヨーロッパにおいてガーデニング、園芸の奨励を目的とする慈善団体である。一連のフラワー・ショーの開催、多くのモデル・ガーデンの一般公開を通じて活動を行っており、協会は2004年に創立200周年を迎えた。
